ショートショート。「ショッカーの働き方改革」
こんにちは。ショウタロウです。
本日は
ブラック企業も真っ青な位
人々を陥れることを生業とする
大手悪の秘密組織「ショッカー」
で働く戦闘員の皆さんに
世界初の独占インタビューを行い
それを基に
日本を取り巻く
深刻な労働問題にメスを
入れていきたいと思います。
Q.「まず、お給料はどうですか?」
A.「イ～～～!」
Q.「福利厚生はどうですか?」
A.「イ～～～!!」
Q.「労働時間はどうですか？」
A.「イ～～～!!!」
Q.「最後に上司である改造怪人たちの
人柄はどうですか?」
A.「イ～～～!!!!」
とこのように
我々の予想に反する結果が出ました。
地下で反社会的な活動をしている団体の
末端で働く人々は、労働条件に関する
全ての質問項目に対して
「良い」
詰まり、大変満足しているという返答をしたのです。
地上に存在する
多くの企業では、終身雇用が崩壊し
会社と個人が家族のような
関係を築いていた時代は終わり
ベテラン社員達は、いつクビになるかと
戦々恐々としている。
若者たちは就職難の中で
やっと正規雇用にありついたのに
そのベテランたちがひしめき合う
過酷な労働現場を3年で去ってしまう。
この問題は、一流企業ですら
待ったなしの状況の中で
なんと皮肉な事に
復活させるべき日本の
古き良き時代の帰属意識が
人類の永遠の敵である悪の組織では
滅びる事無く、受け継がれていたのです。
一見裕福に見える新しい貧困がもたらす
大きな閉塞感の中で
名前も、思想も、行き場もない労働者たちが
覆面を被り、自動小銃を手に取り
「イ〜～～！！！！」と叫び
バーチャルな世界の延長戦のように
リアルな戦いの世界に身を投じ
報酬と帰る場所を手にしている昨今。
悪と正義。
特に若い労働者たちは、その間におかれ
果たしてどちらが、自分たちの
明日を保証してくれるものなのか?
を基準に、その二つを
両天秤にかけて沈黙しているのかも知れません。
労働者は、若者は
そして未来はどこに向かっているのでしょうか？・・・
・・・・えっ?
戦闘員さんへの質問の答え方
A・B・C・D・Eの
五段階評価だったの?
つまり・・・すべて E（イ～！）ってか?
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
次回もまたお付き合い下さいませ。
グラマラススカイ 映画「アメリカン・ビューティー」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
家族って色々ありますね。
毎日、TVやネットで流れてくる
家族にまつわるエトセトラ
でもそれは所詮、他人事で
「うちの子に限って」
「うちの親に限って」
「うちの夫に限って」
「うちの妻に限って」
で、通り過ぎてしまう。
そして、いよいよ自分の目の前で
問題が起きても
それもなんだか他人事で
僕は、またこの作品に手を伸ばす。
映画「アメリカン・ビューティー」
主演・ケヴィン・スペイシー
監督・サム・メンデス
ざっとストーリーを
広告代理店に勤める
42歳の男、レスター。
レスターは
仕事も家事もバリバリこなす綺麗な妻キャロラインと
思春期まっただ中のかわいい娘ジェーンと
ピカピカのマイホームローンの為に
毎日、身を粉にして働く・・・のはもう止めて
ジェーンの同級生アンジェラに一目惚れし
その恋を叶えるために
はっぱ吸いながら、筋トレをはじめる。
仕事も辞めて、夫も辞めて
父親も辞めて
キラキラした
あの朝に帰ったレスター。
さて、そんなレスターが辿り着いた
景色とは
どんなものだったのか？
感想。
「アメリカの美」
まさに、タイトル通りの印象を受けました。
思想の自由、性愛の自由、経済の自由
そして、武装の自由。
その無数の自由と権利の中で
やはり無数の問題を抱えながら
美しくありたいと願う人々。
是非、皆様も
その人々の姿、想いを感じ取って下さい。
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
次回もまたお付き合い下さいませ。
おさかな天国 映画「コールド・スキン」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
人一倍、寂しがり屋のくせに
繰り返される窮屈な人間関係に疲れ
「もう独りになりたいの・・・私・・・」
と強がるあなたに、贈りたいこの作品
映画「コールド・スキン」
主演・レイ・スティーヴンソン デヴィッド・オークス
監督・ザヴィエ・ジャン 2017年 スペイン
ざっとストーリーを
絶海の孤島で、気象観測をするという
タイした仕事を選んだ
お天気お兄さんのフレンド。
その孤島で独り
二人のお兄さんは
文明社会から離れた
この岩しかない孤島なら
不器用な自分も
いつかカレイに変身できるはずと
期待し、日々暮らしていた。
しかし・・・この孤島は
岩と、二人以外に人類の知らない生き物がいた・・・
そして、その生き物は群れで現れ
二人の憂鬱を恐怖に変える為に
夜な夜な、二人の住処である
灯台に襲いかかる。
さて、二人は波の様に打ち寄せてくる
死の恐怖と生の憂鬱に
打ち勝つ事は、出来るのか？
感想。
「関白宣言」と「防人の詩」
にインスパイアされて制作された本作。
というのは、ウソで
二人の不器用な男が流れ着いた
絶海の孤島で
おさかな相手にはじめた
「銀平」という名のケチな寿司屋の物語。
その「銀平」に連日
列をなすオオサマペンギンとアホウドリ。
そして、容赦のない取り立てを迫るシャチ。
そんな様子をただ見守るだけの人魚のナツミ。
もう毎夜毎夜、浜辺は美しい波と、魚たちで大賑わい。
・・・というのも、もちろんウソです。
まぁとにかく
是非、皆様も難解な本作を見て
いろんなインスパイア受けてみて下さい。
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
また、次回もお付き合い下さいませ。
天下万民の為 映画「十三人の刺客」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
皆さん、チャンバラは好きですか？
今回、ご紹介したいのは
印籠出しても、桜吹雪の入れ墨を出しても
血と死屍累々とロマンティックが止まらない
リアルハードチャンバラ
映画「十三人の刺客」
監督・三池崇史
ざっとストーリーを
1844年。
徳川の世が終わる23年前。
日本には
快楽殺人、強姦を
繰り返す
最凶の暴君がいた。
その名は
「サイコパス・ナリツグ」
ナリツグは、親の七光りで
老中の役職に就くことが決まり
就任後は、さらに勝手気ままに
残酷な新しい地図を描く事が
予想され民たちは、戦々恐々としていた・・・
「このままでは、この国のすべての民に
大きな災いが降り注いでしまう・・・」
考えた現・老中は
ある男に白羽の矢を立てる。
その男の名は
「島田新左衛門」
またの名を
勇者「シンザー」
「シンザー」は打ち震える心を力に変え
ナリツグ暗殺の天命を引き受ける。
そして、勇者「シンザー」の元に集いし
12人の光の戦士たち。
圧倒的な力を相手に
知を絞り、剣を燃やし、命を散らす。
名を捨てた男たちの一点勝負！
篤とご覧あれ！
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
また、次回もお付き合い下さいませ。
ジョニーは戦場へ行った 映画「スターシップ・トゥルーパーズ」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
僕は、地球連邦軍に入隊して、今、宇宙にいます。
軍隊生活は、とても大変ですが、なんとかやっています。
・・・突然ですが
姉さん、事件です。
姉さんは
成人男性の4倍位デカい虫は、好きですか?
突撃銃で撃ち続けても
なかなか死なないデカい虫は、好きですか?
動きが速くて、凶暴で
群れで現れ、人間を八つ裂きにして食べる
デカい虫は、好きですか?
ねぇ・・・姉さん・・・好きですか？好きで・・・？・・・きですか？
もっと知りたいですか?
では姉さんこちらをどうぞ。
映画「スターシップ・トゥルーパーズ」
監督・ポール・バーホーベン 1997年 アメリカ
ざっとストーリーを
人々が責任と義務を放棄し続けた
民主主義は崩壊し
世界は地球連邦政府として
ひとつになり
軍事を中心に全てが行われる
先軍思想の元、ユートピアが築かれていた。
そして
地球連邦政府は、遂に
惑星外からの憎むべき侵略者と
全面戦争を宣言する。
倒れた友。
守るべき家族。
そして、地球市民である誇りを懸けて
宇宙の戦士たちは、異星で巨大な虫と今日も戦う!
「お前のお爺さんはね。
美しく輝くわし座のアルタイル星で、デカい虫と
それは、もう勇敢に戦ったのよ・・・」
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
また、次回もお付き合い下さいませ。
優しいは偉い。映画「全然大丈夫」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
なんだか
世の中、なかなかゆる～く生きれないものですね。
それとも、皆さんはもうゆる～く生きてますか？
もしそうなら、コツを教えて頂きたい。
えっ？「詰まり、お前が言うゆるいってなんだ？」って？
う～ん。そう言われると困りますが・・・
あっ！例えば、この映画みたいな感じです。
映画「全然大丈夫」
監督・藤田容介
ざっとストーリーを
根拠のない自信を大きく持った
ホラー大好き29歳の男
遠山照男。
そんな照男が
周りの人に甘ったれながら
いっぱしに
恋をしたり、夢をみたり
ゆるりゆるりと生きていく
全然大丈夫な日常。
感想。
主人公、照男の友人小森久信が
全然大丈夫じゃない位優しいです。
久信は、周りからの
いい人ぶりっ子だという指摘に
内心否定できず傷つきますが
彼はそれを、乗り越えてさらに優しくなります。
優しさはその人の為にならないという意見がありますが
本当にそうでしょうか?
どの時代も
みんな結局、優しさを求めている気がしますし
人に優しくできない人は、なんだか居心地が悪そうです。
少なくとも僕に対してはみなさん
とびっきり優しくして欲しいものです。
本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
また次回もお付き合い下さいませ。
枯れ木も山の賑わい。 映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」を見て
こんにちは。ショウタロウです。
お坊さんも走り回る、師走。
でも忙しく走り回るのは
お坊さんだけではないのです。
そこで、今回は
映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」
主演・サラ・ポーリー
ざっとストーリーを
蘇った死人たちが
ゆるり、ゆるりと
歩いていた時代は終わり
遂に、死人たちは
「俺たちゾンビが走れないなんて
誰が言ったんだ!
みんな!くよくよ腐ってないで、海まで競争だ!」
と青春ラグビーボールを抱きしめながら
生者の元へ、生前より速く走り出した。
そして
恋の花言葉を囁き合う恋人たちも
子供の笑顔を糧に
頑張るお父ちゃん、お母ちゃんも
全てを捨てて
必死のパッチで、走り出す。
「この飢えた熱い思い、あいつに届け!」
全人類強制参加の
最悪の鉄人レースは、死んでも終わらない。
感想。
僕は、本作のストロングゾンビが
全力疾走で迫ってくる様を見ると
あの年明けの恒例行事
「福男レース」を思い出さずにはいられません・・・
始まったばかりの一年の福を勝ち取る為に
早くも一年分の福を消耗させ、猛烈に走り抜ける男たち
彼らは、まさしく本作の走る屍の姿そのもの。
そうか・・・ゾンビは、死して尚、幸せを手に入れたかったのか・・・
いや、無に帰ったからこそ
幸せを渇望するのでしょうか・・・
是非、皆様もその勇姿しかとお見届け下さい。
最後まで読んでくれた皆様、ご厚情、痛み入ります。
そして、福男の皆様、ごめんなさい。
