チェスター・コパーポットの逆襲

映画、本、ざれごと、好きな事を好きなだけ。

ヨシタケ・シンスケ作 「それしか ないわけ ないでしょう」を読んで。

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こんにちは。ショウタロウです。

 

今回は

先日、ふらっと本屋に立ち寄った時に見つけた。

なんだか

「おぬしただものではないな・・・」

なふんいきを かもしだしていた絵本。

 

  

   ヨシタケ・シンスケ作 白泉社

www.hakusensha.co.jp

をご紹介。

 

ざっとストーリーを

 

主人公の元気な女の子は

ある日、お兄ちゃんにこんな事を言われる。

 

「妹よ・・・未来はとても大変なんだぜ・・・

人が増えすぎて、食べ物が足りなくなったり

病気が流行ったり、戦争が起きたり

そして、宇宙人が攻めてくるかも知れないんだぜ・・・

妹よ・・・だから、それまでに、みそ汁の作り方を書いておけ・・・」

 

そんなお兄ちゃんの世界恐怖劇場

聞いてしまった

元気な女の子は

すっかり元気をなくし

がっくり肩を落とし

 

 「人口爆発による食糧危機・・・

パンデミック・・・世界大戦・・・

宇宙戦争・・・みそ汁の作り方・・・」

とつぶやきながら

おばぁちゃんの部屋に流れ着き

おばぁちゃんにこう告げる。

 

「おばぁちゃんよ・・・未来は大変なのよ・・・

人が増えすぎて、食べ物が足りなくなったり

病気が流行ったり、戦争が起きたり

そして、宇宙人が攻めてくるかも知れないのよ・・・

だから、それまでに、みそ汁の作り方を教えて」

 

すると、おばぁちゃんは優しい笑みで

こう答えた。

 

「だいじょ~ぶ!未来のことなんか、誰にも解らないのよ

大変なことばかりじゃなくて

これからも、ずっーと楽しい事も、面白い事もいっぱい起きるのよ

大変な未来。それしかないわけ ないでしょう?」

 

 

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「だよねぇ〜~~!!!!」

 

おばぁちゃんの福音を聞き

すっかり勇気リンリン。

元気を取り戻した女の子。

 

そして

「私達には

 きっとこんな素敵な未来がまっているわ」

と虹色の未来を、みんなと考えはじめる。

 

読んで感じた事。

 

ヨシタケ・シンスケさん。

カタカナで書くと

昭和の漫才コンビみたいになるお名前。

 

そして、その作風と信念は

絵本作家・五味太郎

ゴミイズムを継承するもの。(多分)

 

僕自身も、この本に出てくる

大人に怖い未来

言うなれば「大人の黙示録」

を聞かされたお兄ちゃんのように

 

絶望の未来を

本やネットで知って

ヘコむタイプです。

 

まぁ僕のような大人が大人の話に

勝手にヘコむのは

「好きにしなさい」てなもんでしょうが

 

毎日が

わくわく、ドキドキ、ふわふわ

のルーキーたちに

「大変な未来しかない」と押し付けるのは

いかがなものかな。という当然の話。

 

「テストで、いい点数をとるしかない」

「みんなに、いい子と思われるしかない」

「いじめられても、学校に行くしかない」

「大人になって、楽しく過ごすには今、頑張るしかない」

 

「それしかないわけないでしょう」

 

まぁ。その当たり前の話を

困ったことに

僕を含め、多くの大人はすぐ忘れるのです。

 

宮崎駿監督は言います。

「子供に絶望を説くな」

 

この言葉は

大人が、子供のキラキラな世界にお邪魔する時

に必ず持っておかなければいけない

「パスポート」のような言葉ものなのかも知れません。

 

今回も最後まで、読んで頂き誠にありがとうございます。

また、お付き合い下さいませ。