チェスター・コパーポットの逆襲

映画、本、ざれごと、好きな事を好きなだけ。

みんなで、つくるはじめてのゾンビ。沖田修一監督 映画「キツツキと雨」を見て

こんにちは。ショウタロウです。

 

近所に、緑豊かな大きな公園があって

週2、3回は、そこを散歩をします。

 

公園の木、芝生、花を

綺麗に、整えている整備員さんの

姿を時々見ると

「そうだよなぁ。こういう手入れをする人が

いないと、いい感じの公園の緑にはならなくて

あっと言う間に、ジャングルな鬱蒼とした森。

みたいになっちゃうもんなぁ」

と、改めて整備員さんに感謝しながら

てくてくと、散歩を続ける訳です。

(・・・まぁでも、ジャングルになれば、それはそれで

ゾンビ映画の撮影現場になったりして

少なくとも僕と、近所のガキんちょは喜ぶ気はしますが)

 

 そして日々、その公園の手入れとゾンビを見て

ふと、紹介したくなったのはこの作品。

 

キツツキ

2011年 沖田修一監督 主演 小栗 旬 役所 広司

 

f:id:kikuchiyokun:20191031153436j:plain

 

山や森で木を切り、木材を生産し

更に、防災や生態系を守る為

自然のコンディションを整える

いわゆる「手入れ」を行う。

とてもマルチタスクなお仕事。

林業

もっとかっこよく、よりネイティブな言い方をすると

「樵」(きこり)

 

何十年も、命を懸けて木を切り続けてきた

その「きこり」の男がいた。

 

きこりは、

山の天気。山に流れる綺麗な小川の場所。

木の年齢。もう、山の事ならなんでも知っていた。

 

もちろん今日も、きこりは、森の中で

木を切っていた。

 

そして、そこに現れたのは

 若手の映画監督。

なんとゾンビ映画の撮影の為

この山を訪れたのだ。と言う。

 

突如現れた映画監督は、ずうずうしく

この山を誰よりも知ると言う

きこりに

道案内を頼み続けた。

 

きこりは、最初

この遠慮のない都会の若造に

文句を言い、でも断り切れずに

なんだかんだで、映画撮影を手伝っていたが
ある1シーンだけの出演をきっかけに、
きこりは、映画の世界にのめり込んでいく。


さて、きこりがまた切り開いた新しい世界とは?

 

きこり「監督よ。・・・ゾンビってなんやったけ?・・・」

 

監督「ゾンビは、死んだ人間が動き出して、人を襲う化け物です。

しかも、襲われた人間は、ゾンビになるんです」

 

きこり「そぉ・・・そうかぃ。・・・それは大変やねぇ・・・」

 

作品を見て感じたこと。

 

本作のテーマであり(多分)

そして、労働や家族の現実問題としてある


「大人が、若者を認める」
     と
「若者が、大人を認める」

これの実現が、まぁ難しいんです。

 

認めようとお互い歩み寄りをしてみても

凄い速さで、様々な事が変化する現代では

なかなか巧くはいかず

世代間の価値観の溝は、逆に深まるばかり

 

「古くからの知恵」「新しいツール」など

みんなで、その知恵、技術を

もっと認め合える事ができれば
解決する問題も多いはず。


しかし、僕を含め多くの人にとって

未知のものに対して、警戒感を持つ事は簡単でも

尊敬の念を抱く事は、とても難しい事なのでしょう。

 

そして、本作は

世代間、仕事観、人生観の違いを越え
お互いの技術と、気持ちに憧れた。

「映画監督山の職人」

その「認め合う力」を見事に描いた傑作でございます。


これは、是非、ご覧になって下さいませ。

 

本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。

また、お付き合い下さいませ。 

 

今後とも腐れ縁で、末永く当ブログを宜しくお願い致します。