チェスター・コパーポットの逆襲

映画、本、ざれごと、好きな事を好きなだけ。

泥の文学碑 映画「苦役列車」を見て

こんにちは。ショウタロウです。

 

皆さんは、本は好きですか?

 

インターネットなんか

なかった昭和。

 

当時の

もの思う青年たちは

夢や憂鬱を紙の本の上に

並べては

日々の行間を埋めていた訳です。

 

そんな今とは、大きく風景が違う

時代に生きた若者たちの生活を

描いた作品。

 

映画苦役列車

主演・森山未來 監督・山下敦弘

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をご紹介。

 

ざっとストーリーを

 

昭和61年。

小5の時、父親が犯した性犯罪により一家離散。

中学校卒業以来、ひとりで

やさぐれた暮らしを続けている。

北町貫多、19歳。

 

こいつ

不潔で、陰気で、性悪で、中卒で、
日雇いで

払えるくせに激安の家賃も滞納していて

 

知人、友人なんか一人もいなくて
もちろん恋人なんかこれからも

ずっと居やしなくて

 

年号が変わって

我が国の国内総生産が世界2位になろうと
世界に誇れる憲法9条を守り、非戦を貫こうと

 

政治家が天罰だと抜かした大地震
夢のエネルギーが爆発し
立ち入り禁止区域ができようと

 

こいつには、なんにも関係なかった。

 

それでも
何人かの善き人が
こいつに、何かを与えようと
近づきそして、大急ぎで離れていった。

 

そんな本当に

どうしようもないクズ、北町貫多
孤独の末

辿り着き掴んだものは、どんなものだったのか?

 

感想。


本作の主人公のような青いロクデナシ
「愛すべきバカモノ」「どこか愛おしい」
なんて余裕をかましていた寛容な時代は
もうとうに終わってしまったのかも知れません。

 

国や大企業が行った
度重なるリストラクチャリングによって
僕たちの
精神構造まで、効率化、合理化されてしまい
メリットがないものは
すべてデメリットとして、異物として

「排除します!」とつぶやかれ。

そして、つぶやいた、書き込んだ当人たちは
今度こそは自分の番ではないかと怯えている。

 

そんな誰も頼んじゃいない
権力がないもの同士の
監視体制が益々強まる昨今

僕らは、他人の生き方を愛おしく感じ
互いに寛容さを育てていく事は出来るのでしょうか?

 

是非、皆様も本作をご覧になって

寛容な心育ててみて下さい。

 

本日も最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。

また次回もお付き合い下さいませ。